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働き方改革法案で何が変わるのか?!

 「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律案」、いわゆる「働き方改革関連法案」が2018531日に衆議院で、同年629日には参議院でそれぞれ可決され、成立しました。改正事項によって時期は異なりますが、今年の4月から順次、労働基準法を始めとする関連法令の改正が施行されます。この法改正に伴い人事業務において様々な変更・改修が生じることが予想されます。 では何が変わるのでしょうか。

 「働き方改革」は、労働者がそれぞれの事情に応じた多様な働き方を選択できる社会の実現を狙いとしています。今回の法案には、働き方改革を推進するための長時間労働の是正多様で柔軟な働き方の実現雇用形態にかかわらない公正な待遇の確保のための措置が具体的に盛り込まれています。この検討背景には、労働環境を見直し、生産性を向上させたいという政府の思惑があります。また、労働人口の減少や少子高齢化といった長年続く日本の社会問題も検討を促進させた要因とも言えます。

 ここでは、働き方改革関連法の中でも現状と大きく変わる可能性のある制度をピックアップしました。

 

<時間外労働の上限を厳格化>

 労働時間は原則18時間・週40時間ですが、労使協定、いわゆる36協定で定める範囲内で企業は社員に時間外労働をさせることができます。現状、36協定で定められる時間外労働の限度は、原則1か月45時間・1年間360時間とされています。ただし、年6ヶ月までの臨時的で特別な事情の場合については、それらの限度時間を超えて時間外労働をさせることが可能です。

 今回の改正により、36協定で定めることができる時間外労働と休日労働の限度時間に、上限規制が設けられました。さらに、上限規制の枠内で36協定を締結しても、企業は1か月100時間以上もしくは26か月での月平均80時間超となる時間外労働および休日労働をさせることができなくなります。これらの時間を超えて時間外労働や休日労働をさせると、罰則を科せられることになります。(※6か月以下の懲役または30万円以下の罰金)

 

年次有給休暇取得の義務化>

 企業は、年10日以上の年次有給休暇が付与される社員に対し、1年以内に5日の年休を時季を定めて取得させるように義務付けられます。社員は自ら時季を指定して、取得した日数と計画年休の日数を5日から差し引くことができます。違反した場合は、罰則の対象となります。

 

<労働時間把握の義務化>

 勤怠の実績管理において、自己申告ではなく客観的方法での実績管理が求められます。客観的方法はタイムカード、ICカード、Web打刻、PCログオンログオフ等、機器により時刻が記録されるものを指します。

 

 その他、上記以外の以下の制度の見直しも含まれています。

 

<インターバル制の努力義務化>

 インターバル制は、前日の終業時刻と翌日の始業時刻の間に一定時間の休息を確保するという制度です。今後はその制度導を努力導入することが求められます。休息時間の指定はありませんが、本制度の参考となるEU労働時間指令では、24時間につき最低連続11時間の休息が定められています。

 

フレックスタイム制の見直し>

 精算期間が現行の「1か月以内」から「3か月以内」に延長になります。また、精算期間が1か月超・3か月以内の場合、精算期間内の1か月ごとに1週平均50時間を超えた労働時間は、割増賃金の対象にしなければなりません。